副理事長挨拶

富山大学 山西潤一 人間発達科学部 教授

Innovation for Childhood Education(ICE)への期待

 世界の子どもたちの90%以上が、家庭でコンピュータやインターネットを使い、70%以上が学校でコンピュータやインターネットを使う時代である。オランダ、デンマーク、オーストラリア等100%近い国も少なくない。OECD(経済協力開発機構)のPISA2009の調査結果だ。調査に参加したのは29カ国。同調査によれば、日本は、コンピュータの活用が家庭で70%半ば、学校で60%弱、インターネットの活用は家庭では同じく70%半ば、学校では40%台である。教育の情報化政策の進展で、学校のコンピュータやインターネットの設置率は100%である。ICT環境は随分整ってきているが、まだまだせっかくの情報環境が有効に活用されているとはいいがたい。コンピュータの形や機能も随分様変わりしてきた。タブレット型コンピュータがあっという間に普及し、デスクトップのコンピュータはもはや一昔前のものという感じさえある。

 コンピュータの機能が変われば、その活用も随分変わってきた。電子教材が手軽に利用できるようになってきたと思ったら、写真や動画でさえ高画質で簡単に記録出来、配信できる。スマートフォンで撮った写真や動画があっという間に、別のコンピュータに共有できるクラウドも身近になってきた。こんなICT情報環境の中で、教育や学習の方法は相変わらず黒板とチョークの世界が少なくない。不易流行ではないが、本質的でいつまでも変化させるべきでないものもあれば、新しく変化を重ねているものを取り入れていく事も重要だ。情報化でグローバル化が進み、時代はどんどん変化している。子どもたちの教育へのイノベーションが常に求められる。そんな情熱ある仲間が集うICEに期待したい。